市内寺社の消防設備チェック 鈴鹿消防、文化財防火デー前に 三重

【消防職員に防火体制の状況を説明する福田住職(左)=鈴鹿市石薬師町の石薬師寺で】

【鈴鹿】文化財防火デー(1月26日)を前に、鈴鹿市消防本部は18日、文化財を所有、管理する市内5カ所の寺社で防火査察を実施し、消防設備の点検や維持管理の状況などを確認。いずれも問題はなかった。

文化財所有者や管理者らの防災体制整備や意識高揚を図ることが目的。市内の寺社約20カ所を対象に、毎年4、5カ所ずつ実施する。

この日は、市消防本部や中部電力パワーグリッドの職員など計5人が伊奈冨神社(稲生西二丁目)、神宮寺(同)、江島若宮八幡神社(東江島町)、石薬師寺(石薬師町)、龍光寺(神戸二丁目)を訪問した。

県指定有形文化財の薬師堂(本堂)と、市指定有形文化財の石仏を所有する石薬師寺では、福田寛紹住職(40)が消防職員らとともに本堂で立ち会い、消火器の期限やたこ足配線の有無などを確認。消防職員は聞き取りをしながら、現場の状況をチェックし「放火されない環境づくりが大切」などと話した。

査察を終え、福田住職は「大切な文化財を守っていくために、火を使うのは人がいるときだけにすることや、周囲に燃えやすい物を置かないことなどを心がけている」と話した。