【津】三重県中小企業団体中央会(三林憲忠会長、会員約500組合)の新春特別セミナーが18日、津市羽所町のホテルグリーンパーク津であった。商工総合研究所専務理事の青木剛氏が「激動の2023年日本経済の行方と中小企業経営について」と題して話し、会員組合の役職員ら約90人が聴講した。
セミナーに先立ち三林会長は「ウクライナ情勢や円安進行の影響からわれわれを取り巻く環境は課題を抱えている。多様な組織のネットワークを活用した『つながる力』がより一層重要になる」とあいさつした。
セミナーで青木氏は今年の景気見通しについて、個人消費が回復基調にあるものの「物価高と賃上げが均衡しなければ節約志向による消費後退が懸念される」と危惧し「実質GDP(国内総生産)成長率は1・2%」と予測した。
先行き不透明な時代の中小企業は経営環境の変化に適合し企業価値を高める必要があるとして、付加価値の創造、DXの推進、経営者同士のネットワークなどをポイントに挙げた。
セミナー後には中部経済産業局の田中耕太郎局長、一見勝之知事らを来賓に三年ぶりの新春賀詞交歓会があり関係者が交流を深めた。