伊勢新聞

来年度予算の知事査定始まる 知事「実行予算と位置づけ」

【計画中の事業について説明を受ける一見知事=県庁で】

三重県は17日、令和5年度当初予算案の編成に向けた「知事査定ヒアリング」を始めた。各部局が要求している予算のうち、約1346億500万円がヒアリングの対象。この日は防災対策部や県教委の要求を聞き取った。19日と23日も実施する。

県によると、予算編成に向けた知事査定の前段階として実施。予算編成過程の透明化を目的として公開している。一般傍聴は受け付けていないが、県のホームページから中継や録画を視聴できる。

この日、防災対策部は前年度比約6億5千万円増の約18億6千万円を要求している防災減災のソフト対策を説明。図上訓練の充実や津波避難タワーを整備する市町への補助などに充てる考えを示した。

一見勝之知事は「三重を選んでもらうことが必要だが、命が失われるのなら誰も来ない」とした上で「防災減災は期待されている仕事と考え、ハードとソフトの両面から、ぜひ進めてほしい」と促した。

また、一見知事は冒頭のあいさつで、新年度予算は「県民の命を守ることが大事」としたほか、半導体分野をはじめとする産業振興の重要性も強調。「三重を躍進させる実行予算と位置付ける」と述べた。