▼15日も、コロナ感染者の死が10人を超えた。7人はコロナが死因で、5人は別の死因という説明がよく分からないが、持病が悪化して死んだ場合はコロナ死とカウントしないという中国式考え方なのかもしれない
▼うち、80代男性の死が詳しく報じられていた。自宅で倒れているのを家族が発見し、警察が死亡を確認。その後、コロナが死因と判明したらしい。こちらは持病などはなかったということか。死を目前に、感染に気づかなかったのだろうか
▼病院に行こうとはしなかったのか。いざという時の備えも含め、携帯かスマホは持っていなかったか。連絡はしたが、医療ひっ迫防止アラートが発令され、救急搬送困難事案も過去最多の県である。自宅待機で様子を見るように勧められたか。可能性ということなら、さまざまなケースが想定される
▼もっとも南勢の過疎の小集落では、つい最近までコロナ感染を懸命に隠していたという。他人の家も自分の家の濃密な人間関係で、感染したら大騒動は必至。軽症者が増えたことでようやく公言し、みんなで感染を防ぐようになったというが、小集落ばかりのことでもあるまい
▼具合が悪いのに耐え、誰にも助けを求めることなく孤独死したとしたら、それもまた悲劇である。コロナ急増の影に、そんな死者も少なくないのではないか。病床使用率は59・8%。7日ぶりに申し訳程度60%を下回った
▼県の患者情報プロジェクトチームは依然感染増加傾向として「引き続き対策を徹底してほしい」。対策を徹底していないことに原因あり、みたいな言いぐさに聞こえる。