【度会郡】国道260号の東宮橋(三重県南伊勢町東宮)の架け替え工事が完了し15日、開通した。現地で町主催の式典が開かれ、関係者や地域住民らが完成を祝った。
同橋は昭和35年の架橋から62年が経過して老朽化し、耐震性能も不足していたことから、国道260号道路改良事業の東宮河内Ⅰ期工区(1・8キロ)の一部として、県が平成26年から工事を進めてきた。
旧橋と並行する形で新設された同橋は全長30・5メートル、道幅は旧橋の6・6メートルから7・5メートルに拡幅。大規模地震にも耐えられる耐震性を確保した。東宮川の流れの向上を図り、橋の流失を防ぐために橋脚をなくした。今後は引き続き、残る同工区(約1・6キロ)の道路改良工事を進めるという。
完成式には国や県、町の関係者ら55人が出席。上村久仁町長は「国道260号は沿線自治体住民にとって日常の安全と災害時の安心を確保し、観光・流通などの経済を支える命の道、生活の道、産業の道、教育の道として重要な役割を果たす幹線道路。東宮橋の完成により、国道260号の事業の進捗(しんちょく)に弾みがつき、その先に続く架け橋となることを願っている」とあいさつした。
鈴木英敬衆議院議員や中川康洋衆議院議員、山本佐知子参議院議員、一見勝之知事は祝辞を述べた。
上村町長ら7人がテープカットを行い、出席者と町内の園児らが風船を飛ばして完成を祝った。橋名板を揮毫(きごう)した地元の南島中学校の生徒4人には感謝状が贈られた。勇壮な豊漁太鼓の演奏や餅まきも行われた。