大阪地検堺支部長から11日付で津地検検事正として着任した菊池和史氏(54)が同日、三重県津市中央の津地検庁舎で就任会見に臨み、「個々の職員が能力を発揮できる職場を醸成し、関係機関との連携を保って、おごらず怠らず誠実に取り組んでいく」と抱負を語った。
菊池氏は多様な人材の活用の重要性を強調し、「職員が能力を向上、発揮できる職場を作り、検察全体のパフォーマンス維持と向上を心がけたい」と話した。
法曹界と検察を志した理由について「過去の事案を踏まえて検討する作業を仕事にしたかった。パートナーとして共に仕事をした検察事務官の存在が大きかった」。これまで手がけた印象的な事件では、富山県氷見市で発生した強姦(ごうかん)冤罪(えんざい)事件「氷見事件」の真犯人に関する捜査を挙げた。
三重の印象については「先端と伝統、基幹産業がしっかりしている地域。これからしっかり把握していきたい」と話していた。
菊池氏は神奈川県横浜市出身で、早稲田大法学部在学中に司法試験に合格。修習生を経て平成7年に東京地方検察庁に入り、富山地検高岡支部長、福岡地検特別刑事部長、東京高等検察庁検事などを経て現職。