2023年1月12日(木)

▼県人権センターがホール使用料を条例より過大に徴収していたことで、センターは「今後は複数の職員による確認を徹底する」。再発防止策ということか

▼その昔、不祥事の原因は在任期間の長さにありと、3年異動を目安にした県が、5年以上続いたミスの理由は特定職員任せだったかの言い回しである。誤徴収は5団体の6件だから、他は正しかったと言うつもりか。まさか「再発防止策マニュアル」があるわけでもなかろうが、効果は推して知るべしだろう

▼14、5年前、人権センターは指定管理者に委託する案が浮上した。担当部長がテナントの団体に告知したから本決まりと受け取られ、テナント外にも申し込み機運が広がったが、突然「なじまない」の理由で打ち切られた。向かいの身体障害者センターは指定管理者になって久しく、総合文化センターも指定管理者

▼人権センターとの違いがよく分からず、各団体に不信の声が上がったが、人権センターは創設のいきさつから部落解放運動の特定団体の色が濃く、対立する団体や、県から距離を置くことになるとより拠点化することを嫌う意向が働いたのかもしれない。以来人事的にも県の中枢からは外れる傾向になったのは、不幸だった

▼人権センターは組織上、県の人権行政の中心に位置づけられている。コロナ禍での差別相談の最前線になったことは周知の通り。効果は不明。人権各団体のネットワークの中心という機能もあいまいだ

▼障害者から女性、性的少数者など県の人権施策は移り変わる。センターも建物管理重視に移っているのかもしれない。