アーチェリーのナショナルチーム(NT)選考会が昨年11月、東京・夢の島公園アーチェリー場で行われ、シード選手を除く男女上位各13人が2023年のNTメンバーに決まった。三重県内からは選考会の女子8位に四日市市出身で近畿大3年の眞弓怜奈が入り、初のNT入り。2024年パリオリンピックへ、最初の関門となる今年4月の世界選手権日本代表選考会に照準を合わせ、練習に励んでいる。
競技を本格的に始めたのは四日市四郷高校に入学後。体験会参加をきっかけにアーチェリー部に入部し、北海道栄高校教員時代、国体優勝などの指導実績がある久野圭太教諭の下練習を重ねて、2019年17歳以下日本代表入りなどの実績を残した。
高校卒業後は東京五輪代表の古川高晴(近大職)、山内梓(近大職)ら多くの日本代表を輩出する近大に進学。初めは周りについていくだけだったが、ユニバーシアード日本代表選考会に初めて招集された大学3年の春あたりで「もっと上手くなりたいと言う気持ちが強くなった」。
ユニバーシアードの最終メンバーからは漏れたが、それ以降も意欲的に練習に取り組めるように。昨年8月には「高い壁だった」660点の壁を乗り越え、自己ベストを661点に更新。全国大会で上位入賞する一方で、近大のメンバーとして全日本学生女子王座決定戦で優勝するなど団体戦でも実績を重ねている。
今後の目標は五輪出場枠の獲得が懸かる世界選手権とアジア大会の代表を決める最終選考会でシード選手も含めた女子16人のNTメンバー中、上位3位に入ることだ。「誰にでもチャンスがある」ところがアーチェリーの魅力と語り、「もっと練習を」と意気込んでいる。