伊勢新聞

三重県知事「今年は断行の年に」 年頭あいさつ、職員に積極性呼びかけ

【年頭のあいさつをする一見知事=県庁講堂で】

一見勝之知事は5日、県庁講堂で職員への年頭あいさつに臨んだ。幹部職員ら約80人を前に「今年は断行の年にする。しっかり実行に移す」と述べ、人口減少対策などに注力すると強調。「誤っても改めれば良い」とし、業務への積極性を高めるよう呼びかけた。

一見知事は「少しずつ皆さんのことが分かってきた感じ。皆さんも私のことが少しずつ分かってきたと思う。皆さんのおかげで、非力な私でもなんとか県政を回せてきたと思う」と昨年を振り返った。

その上で「県政の課題は山積みしている」と述べ、観光振興やデジタル化、教育などの施策に注力すると強調。人口減少対策は「県が先んじているが、結局は中身が勝負。しっかり取り組む」と語った。

「公僕」について「国民に奉仕する者としての公務員。ただし実情は理想とは程遠い」などとする国語事典の解説を紹介。「県民は県のパートナーではない。主権者だ」とし、県への批判を受け止めるよう呼びかけた。

このほか、年末年始も新型コロナウイルス感染症の対応に当たった職員らをねぎらいつつ「今は第8波の真っただ中で、まだ収まる気配はない。あとしばらく頑張ってもらいたい」と激励した。

県によると、例年の年頭あいさつは仕事始めの4日だったが、今年は有給休暇を取得した職員に配慮して遅らせたという。講堂での開催は3年ぶり。職員らは職場のパソコンで年頭あいさつを視聴した。