伊勢新聞

水谷氏が出馬表明 東員町長選、4期目へ 三重

【記者会見する水谷町長=東員町役場で】

【員弁郡】水谷俊郎東員町長(71)=3期、中上=は4日、同町役場で記者会見し、任期満了(4月26日)に伴う次期町長選に出馬すると表明した。

水谷氏は「70歳くらいが線引き時だというポリシーがあり、本当は今期で辞めるつもりだった」とした上で、「基本設計策定中の町立第一中学校移転・建て替え事業費が、ウクライナ侵攻や円安の影響で当初予定額の1・5倍になるとの情報が入ってきた。教育長が交代したこともあり、自分の責任で解決しなくてはいけないと考えた」と強調。「ポリシーと責任で葛藤したが、12年前に信任していただいた町民の皆さまに責任を果たす方が大きいと考え、出馬を決意した」と語った。

水谷氏は同事業費の問題については「町の財政規模からいって1・5倍になったら事業はできないので、10億円単位で下げていかないといけない。一番の仕事になる」とした。

さらに、取り組みたい政策として、根付いてきている文化・スポーツを継続▽観光の運営組織立ち上げ▽地域コミュニティ応援プロジェクト―などを挙げた。

その上で「小さな町をどうしたら良いか、本当の実力を付けるしかないと思ってやってきたが、職員の努力で少しずつ認められるようになってきた。高い文化力が一番の自慢で、文化力は絶対に人を傷つけないし、健康寿命や子育てなど全てにつながっているので、引き続き発信していきたい」と語った。

水谷氏は平成3年4月、県議に初当選。同23年4月の町長選で初当選し、現在3期目。東京工業大工学部卒。町長選にはいまのところ、水谷氏以外は出馬を表明していない。