【四日市】三十三銀行は30日、植物油脂製造業「辻製油」(松阪市、辻威彦社長)と「ポジティブ・インパクト・ファイナンス」契約を締結し、運転資金1億円を融資した。持続可能な社会の実現に貢献する狙い。
ポジティブ・インパクト・ファイナンスは、企業活動が「社会・経済・環境」のいずれかに与えるインパクト(影響)を包括的に分析・特定し、良い影響が期待できる活動とマイナスの影響を低減する活動を支援するもの。同行は、同社によるSDGs達成への貢献度合いを評価指標とし、情報開示を受けながら過程を定期的にモニタリングする。
辻製油は創業75年で、近年は各種食用油やレシチン、機能性食材、天然香料などの新商品に加え、再生可能エネルギーへの転換や地域資源の活用、アグリ事業の展開など、「地域や農業の未来への提案」に継続して取り組んでいる。
同社は、経済・社会面で「2027年までに障害者を新たに2人採用する」「2024年までにアグリ事業の売上高を2021年度比35%増加する」―など、環境面では「2027年までに紙使用量を2021年度比30%削減する」などに取り組み、同行が評価指標を測定する。