▼鈴鹿市の県営鈴鹿青少年の森公園に民間のサッカークラブ運営会社が計画していたスタジアム建設を同市の末松則子市長が中止を求めた
▼八百長未遂事件や2500万円を脅し取られる恐喝事件の被害者になるなど不透明な事業者だったが、鈴鹿市が中止を求めた理由も、その改革案に関連するものだった。第一に株式の譲渡先が不確定、第二に資金調達の見通し不明。Jリーグとの情報交換で、運営二社の連携不足、すなわちガバナンス体制に問題があることが分かったという
▼Jリーグから準加盟資格失格処分を受けて以降、取材やチームのホームページ、また市の議会答弁などで明らかにされてきた説明が、ことごとく話が違うということである。恐喝容疑で逮捕された元役員が逮捕前、SNSなどで発信していたことに近いということでもある
▼過ちては改むるにはばかることなかれ、である。市の知らぬ計画変更が重なっても「支えていく」と言い続けてきた末松市長が陳謝し「信頼しすぎて判断に日数をかけすぎた」と協定解除を申し入れたのは英断。間が抜けてはいるが
▼建設を認可した一見勝之知事は「中止は残念」。いずれ破綻する計画を認めてしまって「中止判断には助けられた」ではないのか。五輪疑惑もある。「チームとしては頑張っている。ぜひ継続してもらいたい」などは、県政を預かる者として、何の釈明にもなっていない。