2022年11月1日(火)

▼共同通信社の全国緊急電話世論調査で。自民党の世界平和統一家庭連合(旧統一教会)接点調査を地方議員まで対象を「広げるべきだ」が74・8%に達した。関係が問題になった県議会の前野和美議長や小林貴虎県議が対応を「自民党の決定に従う」という趣旨で語っていたので調査は進めていると思っていたが、早合点だった。小林県議の勘違いを非難できない

▼調査した国会議員に対してさえ、自民党は個別の指示はしていない。一向に下げ止まらない支持率への危機感からか、後出しじゃんけんみたいに「関係を断つ」と言い、「質問権を行使する」「民事判決も解散命令要件」などと次々付け加えた。地方議員への指令などあるはずもないことを見越した発言か。それも早合点で、のち「関係を断つ」と言い出したのが、党の判断に従ったということか

▼大多数の国民の疑問とは別次元で、国、地方の政治が進んでいく。自民党県連の田村憲久会長は9月に現職全員の公認申請を出すことを明らかにし、30日の公明党県本部大会で来春の統一地方選について「絶対に負けられない」と強調したが、旧統一教会問題には触れずじまい

▼立憲民主党県連も16日の常任幹事会後の記者会見で、中川正春代表が統一地方選を「飛躍の導火線」と意気込んだが、旧統一教会問題は素通り。高い関心があろう問題を棚上げにして、争点なき選挙戦が始まるのか

▼前野議長は小林県議のSNS投稿問題に絡み「議会への信頼」を高める声明を出した。文書は公開せず、見たい人は「情報公開請求を」。内向きの政治が進んでいく。