2022年8月23日(火)

▼サッカー日本フットボールリーグ(JFL)の鈴鹿ポイントゲッターズ運営会社への県有地無償貸与は違法として市民団体が知事らに取り消しを求めた訴訟で、津地裁が、提訴できる期限を過ぎているとして訴えを却下したことに対し、一見勝之知事が「県の主張が認められた。妥当な判決と考えている」

▼もう少し、まじめなコメントができないものか。訴状は「公共用地である公園を一営利事業者に無料で貸すことは公益性がなく違法」と主張している。これに対し、県は「鈴鹿市はサッカー以外のイベントの開催や、防災面での活用も検討していて公益上有益」などとして、請求棄却を求めた。判決は、行政事件訴訟法が処分を知った日から六カ月を経過すると提訴できないとしていることで、請求を却下した

▼県の主張の何が認められたのか。公益性の争点は依然、結論がでないままだ。運営会社への計画支援が無償貸与ではなく、補助金供与だったらどうなるか。元役員から運営方法で何1千万円も脅し取られ、Jリーグから失格処分を受けた場合、最低でも役員の一掃を求めた上、補助金は一時停止にする

▼県競技力向上対策本部がJFL鈴鹿を県強化チームから外したのはそのためだが、一見知事は指定基準を見直しを示唆した。行政は、何でもありではいけない。選挙に勝つためにはどんな団体とつるんでもいいというわけではないのである

▼Jリーグが失格を決めたのは県、鈴鹿市の支援に配慮してもなお懸念があり、ファンの信頼を得られないということだろう。問われているのは県、市の公益性でもある。