▼次期三重県議選まで1年を切り、2期8年にわたってもめにもめた定数問題に最後のあらがいが見られるかとも思ったが、どうやら肩すかしに終わるらしい。51から45へ。再び51に戻って改めて48へ。文字通り二転三転したが、今度こそ覆す動きはなく、選挙戦に突入するようだ
▼昨年5月議会の採決では賛成38、反対11だったが、実際は票差以上の混乱も見られ、ある意味禍根を残すかの様相もあったが、1年を経て、埋み火も再び燃えさかるほどのエネルギーを残していなかったのだろう
▼定数減は確実な雲行きで、争点の選挙区ほど厳しい選挙が予測され、いつまでも議論しているわけにはいかない事情もあるに違いない。定数問題のごたごたで県民の議会を見る目も厳しくなっている。矛先を収めるしかあるまい
▼選挙区の区割りや議員定数は、決定する当事者自身の生身の〝生き死に〟に関わるため、論理だけでは割り切れない。仮に「正論」があるとしても、現実に適用する中で齟齬(そご)や矛盾は必ず生じる。その意味で、期間を短期に決めてとことん議論する消耗戦を繰り広げる以外に、決着する方法はなかった。2期8年くすぶり続けたのは、戦いのエネルギーを温存させてしまったからにほかならない
▼定数3減の中で、最大会派を維持できるかどうかの戦いがすでに始まっているという。国民民主党の与党化や連合と自民党との接近など、参院選を前に選挙情勢は様変わりしている。県議選にも影響は免れないが、参院選の結果で変わるのも選挙の常。新政みえに動きが激しいのも分かる気がする。