▼6日までの「まん延防止等重点措置」について、解除か延長かは決めていないとして、一見勝之三重県知事が4日までに判断すると言ったのは1日の定例記者会見。翌2日の会見で、国に解除を申請することを明らかにした。県民は、何だかもてあそばれている気がしないか
▼1日の会見でも「以前と比べると感染者(減)少」「病床使用率50%切る」など、今にして思えば解除を示唆する発言はあった。が「決めていない」「4日まで」の発言を一夜にして覆すとは思い至らなかった。時短要請継続について「選択肢の一つ」、東海3県知事会議開催について「両知事との相談」と語ったのも実体はなかったということか
▼重点措置終了を明らかにした2日は感染者665人。死者は90代の4人。感染判明で医療機関に入院。基礎疾患があったという。ない方が少数派の世代ではある。重点措置を延長した2月10日は784人で、週単位では前週の1・1倍であることを強調。「延長せざるを得ない」「(感染者減に転じれば)解除も視野」
▼解除のきっかけを待ち構えていたか。ワクチンの3回接種の「券なし」も解除の理由づけの一環だったかもしれない。「以前と比べると」の「以前」が1000人超えを意味するとしたら、減ったことが必ずしも県民の安心につながらない。解除になった13県のうち、猛威を振るった福岡県を除くと、感染者数は広島に次いで2位だ
▼東海3県でも、愛知とともに継続した岐阜県の総数を県が急追しているようにも見える。不安を抱く県民に対し安心できる説明が必要ではないか。