▼3回目のワクチンを19日に接種した一見勝之三重県知事は「打った部分が月曜朝まで筋肉痛だったが、熱や頭痛はなく、大きな副反応はなかった」として「ぜひ多くの方に打ってもらいたい」。一部首長が自身の安全のため真っ先に接種する例も見られたが、一見知事の場合は、県民に早期接種を促すため。いわば施策の一環だ
▼接種券が届かぬ不手際を、接種券なしで受けられるようにするというのも「できるだけ早く実施したい」が理由。全国でも珍しいケースで、職員任せでは百年河清をまってもラチが明かないと、職員の資質に見切りをつけたか
▼知事が広告塔になって重要施策を推進するのはいつもの手だが、女性活躍や父親の育休取得などのように、県庁全体への広がりが感じないのは、知事のパフォーマンスが宙に浮いているということか。副知事や部局長が3回目接種に続いているという報道はない
▼それから県議会。接種するかどうかは個人の判断だが、知事は自分の信念をまず議会に理解を求め、地元市町に伝わりにくいとされる接種関連情報を補う役割を取り付けてもいい。新型コロナすう勢が一向に定まらぬ中での初めての県議の感染
▼議会の感染症対応マニュアルに基づき、本人の同意を得て実名公表した。濃厚接触者はいないという。本会議の日程にも変更はないらしいが、ワクチンの接種状況はどうだったか。高齢者というには間があるが、一見知事も同様で2つ違い
▼ブレイクスルー感染かワクチン効果の減退か、あるいは―。児童生徒への接種が視野に入っており公人の情報が気になりはする。