2022年2月5日(土)

▼現在発令中の「まん延防止等重点措置」から「緊急事態宣言」の引き上げについて、一見勝之知事は「宣言によって追加できる措置は限られている。あまり効果はないのでは」

▼かつて県独自の緊急警戒宣言から「まん延防止等重点措置」へ切り替えた時、当時の鈴木英敬知事は、ほとんどの措置は「宣言」で先取りしているので新たにすることはない、と言っていた。どれも中身においてそう違いがないということか

▼一見知事は年頭会見で昨年9月の就任から3カ月を振り返り、新型コロナの対応や三重とこわか国体・とこわか大会の可否判断などに「全力疾走で取り組んできた」。うち新型コロナについては第五波末期の対応と、第六波に備えた対策指針「みえコロナガード」づくり。その中で県民向けの宣言は、五段階を提示している

▼まず「新規感染者が2日連続で17人以上」発生したら「感染拡大防止アラート」を発令し、以後「感染拡大阻止宣言」「緊急警戒宣言」とレベルを上げて、「さらに感染状況が悪化する傾向の場合」に国の「まん延防止等重点措置」「緊急事態宣言」に踏み切るとしている

▼現実には県の「緊急警戒宣言」を飛び越して「まん延防止等重点措置」を適用した。事態の進展が急のためと思ったが、どれも同じだから、よりインパクトのある「措置」を選択したということか

▼高齢者施設でクラスター(感染者集団)が多発していることで、知事は「ワクチン接種の安心感から対応に甘さがなかったかどうか、見直しをお願いしたい」。備えを振り返り、自戒でもあるのかもしれない。