2021年11月23日(火)

▼「ファザー・オブ・ザ・イヤーinみえ」のパパの育児フォトコンテストで受賞した4作品を見ながら、30年ほど昔の子育て体験を思い出した。髪を切ることはできなかったが、取材に連れ回し、そこでおむつを替えるはめになったのには弱ったが以後、親子とも親近感をもたれた

▼授乳した記憶はかすかだが、夜泣きをする子を抱いて座ったままでよく眠った。どこでも眠られる特技が役立った。自転車は教え方のせいか、いつまでも障害物に突進していってはらはらさせられた

▼まとわりついていた子がある日と特定できぬ時期を境に、ぷつんと近づかなくなった。ベストショットは濃密だった親子関係を思い起こさせる。フォトコンテストは、「ファザー・オブ・ザ・イヤーinみえ」が始まった第1回にはなかった

▼うちのパパ、ステキ!▽我こそは育児男子・育ジイの星!▽親子遊びは俺にまかせろ!▽私の街の育児男子応援団▽イクボスさん、いらっしゃい!―が各募集部門。妻が産後2カ月で仕事復帰したのを機に3カ月の育児休暇を取得して「専業主夫」になることを決意した父親や、パート勤務を希望して応募してきた子育て中の母親に「子育て中心の勤務」を説いて正社員を勧めた社長など、とてもまねのできない受賞者が並ぶ

▼ベストショット賞は第2回の募集とともに写真とそのエピソードも加えたのが始まり。式典での表彰はその後になったようだが、コロナ禍で、いまや式典の主役に。エピソードは公開対象でないらしい。範として広め、啓発する意味で、旧への復帰、代替策も一日も早く―。