▼祭の後は何かもの悲しい。喧噪から一変し、会場を彩ったイルミネーションも、きらびやかな装飾もたちまち色あせて「ツワモノどものの夢の跡」とふと口ずさみたくなる
▼祭が中止になった場合はどうか。三重とこわか国体・大会の看板や横断幕、PRする装飾などを、県は庁内から撤去した。普段何気なく見ていたが、まだ生気を失っていないそれらが、無念の思いで片付けられていく哀れさを感じる
▼翌日の29日は日曜日。津市郊外の総合公園内にある運動施設は、とこわか国体・大会のバレーボール、バスケットボール会場になる予定だったが、その告知、PRの大看板がまだ取り外されずに残っている。施設は緊急事態宣言の27日から臨時休業で屋外の陸上競技場、野球場、テニスコート、フットサルコートらにも人影はない
▼いつもはテントが十張りほども設営されてにぎわう総合公園側も、この日は熱さ警戒もあってか、子ども2人の4人家族がテーブルを広げて食事をしているだけ。隣の遊具がテープで巻かれ、自粛、自粛と言っているようで息苦しい
▼虫取り編みを持った小学生が二人やってきて、木や草むらの間を虫を探し始めた。夏休みの自由研究か。宿題で家にこもりきっていた昔を思い出す。二学期は県が分散登校を決め、小中学校も大勢になるようだが、四日市市は30、31日は分散登校をやめ自由登校。亀山市は9月5日まで夏休みを延長した。変わり種は津市。午前中一斉登校で、午後帰宅して一斉オンライン授業
▼コロナ防止にどう関係あるか、保護者らが首をかしげている。