▼ふと気づくと散歩コースの三重県津市郊外の市営運動公園入り口に新型コロナウイルス警戒の看板が出ていた―「緊急事態宣言の発出されている都道府県か、まん延防止等重点措置がなされているエリアからのご利用はご遠慮ください」
▼「道」が入っていることで緊張感が抜けるが、3日続きの1日当たり30人以上の感染者に、鈴木英敬知事が30日、緊急事態宣言対象地域に追加された四府県との往来を避けるよう要請したことと関係あるのかどうか。何かしなければならないと考えただけで、効果を期待したものでもないに違いない
▼「直ちに強い措置は出さないが、段階に応じて対策を図る」という知事のコメントも似たようなものかもしれない。まん延防止等重点措置終了後20人以上が感染した6月25日、翌日も17人以上なら飲食店への時短要請を検討すると語った。7月16、17日、ともに17人を超えたが「直ちに強い措置を講じる状況ではない」
▼今回は30人以上が続く。「直ちに強い措置を」と言うだけでは、この大事な時期〝オオカミ知事〟の異名が広まってもよくない。「段階に応じて対策を図る」とでも言わなければ仕方なかったか。どんな段階があるかは、これから考えるとして、当面は、今のところ低水準の病床使用率を理由に、行けるところまで行こうと決め込んでいるか
▼岡田克也衆院議員が知事の国政転出問題に絡み「新型コロナの対策が必要なときに知事が不在でやっていくのは大変なこと」と述べた。少なくとも今は―。知事不在ではないことを見せてほしいという気はする。