▼小林貴虎県議が14日の一般質問で「事前に答弁書をもらった」という趣旨の発言をした。「事実なら議会への信頼を揺るがす」とただす三谷哲央県議に、高間伸夫総務部長は各部の企画員(議会担当職員)と面談した結果「答弁書を渡したというのは事実ではございません」
▼議員からの発言通告を受けてレクチャーの場を設けて詳しく内容を聞き取り「議場のやりとりをより分かりやすく」しているだけというが、何とも分かりにくい答弁ではないか
▼小林県議は、発言前日までに答弁書を持ってきたのは教育委員会だけだと企画員の名前まであげた。で「質問一つ飛ばしてでも再質問しようかと思っていたら」という意味不明の発言をはさんで「今朝になってみなさん、バタバタといただきましたので想定通り進めたい」
▼質疑は淡々と進んだ。名指しされた県教委から木平芳定教育長も答弁に立ったが、無反応。答弁書の事前入手は昔ほど困難ではなく、議員には事前配布されているのか頭に刻まれたのちの2日後の全面否定である
▼事前レクチャーはこれまでも物議をかもしてきた。「質問していないことまで答える」「関係ないことを長々と」など。議会と執行部の「なれ合いの場だ」と指摘したのは北川正恭元知事。禁止したが、いつの間にか元のもくあみになった
▼北川県政誕生と同時に初当選した三谷県議。答弁のあり方は熟知していよう。なれ合いの横行があまりに目に余り、憤然としたか
▼高間総務部長は、なれ合いを元の水面下に戻そうということか。いずれにしろ、初めて聞いたことでもあるまい。