▼県が主体の新型コロナウイルスワクチン集団接種会場3カ所のうち、未定だった中勢会場が28日、三重大に決まった。北南勢2会場から4日遅れ。「来週中にも設置」の方針(21日)にぎりぎり間に合った
▼接種対象者と医療従事者の利便性や会場の規模などを踏まえた選定という。むろん、後付けの理由ではあるまい。候補として決めてはいたが、他会場に比べ、時間がかかったということだろう。コロナ禍で深刻になった医師・看護師不足に大学や教育指定病院の対応が希薄なことを医師会が危機感を募らせていたが、三重大にもそれどころでない事情があった気はする
▼県の日程も目まぐるしく変わった。民間の薬局では一度決まった日程そのものが消滅し問い合わせても回答はなくなった。国の指示通りワクチン接種態勢を整えたが、担当者の歯切れが「会議を重ねるごとに悪くなり」という津市の前葉泰幸市長の指摘と同じことが、県と関係機関との間で繰り広げられていたのだろう
▼鈴木英敬知事が県主体の接種を明らかにしたのは12日。医療従事者らの巡回チームを含め検討しているとし、市町とは別会場で、ワクチンはモデルナ製としていた。10日後の22日には県3カ所の集団接種会場設置方針を示し、米モデルナ社製か米ファイザー社製のいずれかという。三重大決定とともに北南勢がファイザー社製、中勢がモデルナ社製となりった。南勢では医療従事者も対象
▼手探り状態はこれからも続くに違いない。余剰ワクチンの対応を指針に定めるという。あまり急がない方がいいかもしれない。