伊勢新聞

2020年9月21日(月)

▼三重民主連合常任幹事会後の会見に、岡田克也会長と中川正春顧問はノーマスクで、芝博一顧問はマスク姿。同連合存続を決めた複雑な内部事情を物語るというのは冗談だが、岡田会長は「これまでの役割は終えた」が、立憲民主党と国民民主党の合流新党に「入れない人もいるため、さまざまな勢力をネットワークする限られた役割を果たす」

▼そもそも旧立憲・国民両党の〝橋渡し役〟をめざして設立した三重民主連合だが、結果有力産別労組を支援組織に持つ国民の議員が不参加となり、岡田会長も「力足らず」と反省し「再合流へ、しっかり努力」と語る。なぜ「役割は終えた」ことになり、継続は「限られた役割を果たすため」のになるのか。分かりにくさも継続された

▼安倍政権末期まで解散は「盆明け―9月前半も」と強調していた。退陣とともに臨時国会冒頭解散などは否定し「私の見立てでは少し先」。当初10月末も口にしたが、この日は「11月か」。「早ければ」の前置きがつき「個人的には、もう少し遅い」

▼菅義偉首相誕生で内閣支持率は急上昇した。対して、新立憲民主党は合流効果がほとんどなし。一気に解散への期待は与党内でも根強いというが、岡田会長は「来年の自民党総裁選挙で石破さんに確実に勝利できる最善のタイミング」を狙って仕掛けてくるという。合流野党もさほど脅威ではなしと観測しているという読みもあるのかもしれない

▼菅内閣については「派閥が結束していれば安定した長期政権。できなければあっという間に崩れ(る)」。合流野党に言っているようでもある。