三重県は3日、10―50代の男女20人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。1日に発表される感染者としては、3日連続で過去最多を更新。県内の感染者は延べ144人となった。
このうち津市の10―20代男女9人は、三重大医学部の医学科や看護学科の学生で、先月29―今月2日にかけて熱があった。同学部の感染者は、1日に感染が判明した10代男子学生を含めて10人となった。
県は学生らの間でクラスター(感染者集団)が発生したとして、厚生労働省にクラスター対策班の派遣を要請。県職員らでつくるクラスター対策本部を津保健所に設置し、接触者調査を進めている。
県によると、10人のうち8人は先月23―24日まで和歌山県を訪れ、5人は29日、県内でゴルフをしていた。学生らは互いの自宅も訪れていたといい、県は友人同士で感染が広がったとみている。
鈴木英敬知事は3日の記者会見で、このクラスターについて「おそらく感染者数が増える可能性があり、重く受け止めている。無症状や軽症で感染していく世代に当たる。大変に警戒すべき事案」と述べた。
新たに判明した感染者はほかに、四日市市で2人▽桑名市で2人▽鈴鹿市で5人▽亀山市で1人―で、岐阜県に住む1人についても三重県内での感染が判明。いずれも2日の検査結果で陽性と判明した。
四日市市の40代会社員男性は先月17日まで会社に愛知県などから来訪があり、25日に発熱。同市の20代飲食店勤務男性は先月29日に名古屋市で買い物をし、30日から倦怠感があった。
桑名市の20代会社員男性は先月28日、名古屋市で友人と食事をした。県外で勤務する桑名市の40代会社員男性は先月26日、これまでに判明している感染者2人とスポーツを観戦していた。
鈴鹿市の20代会社員男性は先月26日まで都内に帰省していた。同市の40代自営業男性は県外で勤務。同市の50代会社員男性は先月13日に名古屋市の飲食店を利用し、16日には岐阜県を訪れた。
鈴鹿市の飲食店で勤務する20代男性と30代女性は、先月31日に感染が判明した四日市市20代女性の同僚。亀山市の20代パート従業員女性は名古屋市で感染が確認された友人の濃厚接触者だった。