▼県内のパチンコ店全店が予定を前倒しして休業に入る。「事態をしっかり受け止めてもらった結果だと思う」と鈴木英敬知事。休業要請に応じない場合「国と協議しながら、より強い措置を検討する必要があると思っている」とも言っていた。けんまくに恐れをなしたのかもしれない
▼県遊技業協同組合(三遊協)の理事長だった小柴文一(故人)に相談されたことがある。南勢地区に県外から大型店が進出してきた。近くに児童公園がある。風俗営業等の適正化法で設置できないはずだが、どうなっているのかというのである。警察に問い合わせたら、距離は敷地ではなく正面入り口から測るので適法という回答だった
▼「そんな基準は聞いたことがない」というのが小柴の感想だったから、まんざら理由のないことではあるまい。警察と持ちつ持たれつの関係という一部報道を実感した。県外業者と県内業者とのし烈な競争を垣間見る思いもしたが、いずれの形でか、今は三遊協で足並みがそろっているということだろう
▼感染者を出してもいないのに、パチンコ店は新型コロナウイルス感染拡大防止策では、さながら特措法の休業要請のやり玉にあがっている感。要請とは名ばかりで、従わなければ〝罰則〟としての「公表」を用意し、さらに強制の新法も視野に入れるという
▼けしからんやつ、ためにならんやつは何をしても許されるという考えがあるのだろう。ネットでは被害者があたかも加害者のように扱われていると公益財団法人反差別・人権研究所みえが防止策を県に要望した。どこか似ているところがある。