伊勢新聞

-聖火と走る- ハンデに負けない姿見て 青木健太さん

【聖火ランナーに選ばれた思いを語る青木さん=四日市市久保田で】

12月中旬に県から「聖火ランナー内定」の知らせを受けた時は、一瞬何のことか分からず驚きました。その後、新聞やテレビの取材依頼があり、選んでいただいた喜びとともに責任感を感じました。

ハンデがあっても仕事やスポーツに励んでいる自分が走ることによって勇気づけられたり、元気になったりする人がいれば何よりうれしいことです。

小2から柔道を始め、中学生の時には県大会で優勝しました。四日市中央工業高校柔道部の副キャプテンとして、全国大会優勝を目指して練習に励んでいた2年の秋、脊椎損傷で首から下に麻痺が残る大けがを負いました。

2年間の長い入院生活で自分の未来が見えなくなり、日を追うごとに絶望感に押しつぶされそうになっていました。退院後は、24時間付きっきりで母が介護をしてくれました。

就職した友人たちの姿に刺激されて、ホームページなどを制作する会社の在宅ワーカーとして仕事を始め、同じ障害を持つ仕事仲間の紹介でボッチャと出合いました。負けて悔しいからもっと練習しなければと、けがをして以来なかった熱い思いが湧き上がってきました。

競技のアシスタントで、一緒に聖火ランナーを務める加藤亮太さんをはじめ、日々、僕を支えてくれる方々への感謝を込めて聖火をつなぎたい。