伊勢新聞

2020年1月20日(月)

▼「国会の開会が一つのめどだった」と立憲民主、国民民主両党の合流見送りについて岡田克也三重民主連合会長。「一定の結論に達することができなかったことは残念」「私としては、ぜひ合流に向けて議論してもらいたい」

▼岡田会長は8月21日のブログで合流の動きを歓迎し「私たち無所属フォーラムとしても、議論に参加していきます」と記した。その割に傍観者みたいな口ぶりではないか。両党合流は岡田会長の持論でもある

▼旧民進党分裂後の平成29年衆院選に無所属で臨み、旧民進党再結集の橋渡し役になるとして会派「無所属の会」を結成。翌年末、芝博一参院議員が立憲入りするのに際して「(自分が)入党すると国民民主党が置き去りになってしまう。間に立つ気持ちがある」。立憲との同一会派決断はその二週間後だ

▼選挙後一年を経て両党の歩み寄りは少なく、対立もしているため「立憲を軸に野党結集を進める」というのが合流の理由。入党と同一会派との間を綱渡りしているということだろうが、国民には分かりづらいくないか。「立憲が熱烈に支持されて野党第一党になっている。それを(全部)ゼロベースにはできない」と発言して〝吸収合併〟に理解を示したと報じられ、抗議したことも。分かりづらさの証明ではあろう

▼合併の動きに、桜を見る会やIR(統合型リゾート施設)推進に疑問を持つ国民の間で一部が期待したのは間違いない。見送りにやはり期待してはならない政党だったかの思いを新たにしたのもまた事実。「残念」「議論してもらいたい」で済むことかどうか。