2019年6月24日(月)

▼参院選に向けた公開討論会に、NHKから国民を守る党公認出馬予定者が参加しなかったのは残念だった。NHKの何が、どうだというのか、仕事柄、関心があった

▼ネット配信や8K対応の先行ばかりでなく、受信料請求も正当化された。肥大化は著しく、懸念は強まっている。NHK理事長の報道現場介入が話題になったころ、NHK解説委員に同情の声掛けをしたら「午後9時過ぎの番組を見てください。その時間帯は上の連中は見てないから」と言われた。上の意向に従う番組もあるということだろう

▼前の天皇陛下の退位スクープはじめ、現政権との距離を感じさせる報道は少なくない。それでなくても、米国広告代理店の世論操作を思わせる安倍政権の広報戦略の巧みさには定評がある。その能力にたけた首相側近は少なくない

▼一見政局とは縁のなさそうな番組でも、その製作の奥の院でどんな狙いが込められているか、国民には見えない。NHKから国民を守る党公認の立候補予定者は出馬表明会見で、強引な受信契約を問題にした。受信を拒否できる制度の導入も。関心の対象は異なるようだが、底流ではつながっていよう

▼公選法改正で、参院選挙区の政見放送は各陣営の持ち込み映像が可能になり、参院選を前に専門の広告代理店が活躍しているという。米国仕込みのプロモーション動画で「候補者のイメージを変えた」と好評らしい。ネット動画に慣れた若者を政治に引き寄せると同社社長が訴えている。それとは別に、いかに映像で現実を変えることができるかを国民が学ぶのにいい機会にはなる。