伊勢新聞

2019年5月28日(火)

▼昨年の県関係団体理事会。出張旅費が減額された予算案に「やっぱり、県から言われて」という理事の質問に、会長、事務局長がほぼ同時に「違います」と叫んだのはおかしかった。県が出張旅費を引き下げたことは見直す契機ではあったが、あくまで独自判断ということだ。日本はそんたくと同調圧力の社会である

▼鈴鹿市体育協会が、来年4月から「市スポーツ協会」に変更するという。スポーツ庁ができ、祝日も「スポーツの日」、国民体育大会も「国民スポーツ大会」へ。教育的な体育は時代にそぐわないと日本体育協会も昨年、日本スポーツ協会に改めた

▼県内も、亀山市が昨年、四日市市が今年変更し、県体育協会も来年4月、県スポーツ協会になる。政治とスポーツの関係のあり方など、来年のオリ・パラを前に、一体に決まっているということだろう

▼鈴鹿市体協は市有財産の施設に設置した自販機の売り上げから収益を得ているという。占有や行政財産目的外使用の許可を得ているという説明だが、まさか自販機業者への市有財産の〝また貸し〟が認められたわけではあるまい。県も福利厚生棟の運営権を互助会に与え、テナントからの収益を認めている。「便宜供与の恐れと指摘した」と監査委員事務局。が、改めた気配はない

▼かつて互助会には巨額の補助金が出ていたが、福利厚生への二重払いだの指摘で削減された。これぐらいの役得は、という県の温情、お目こぼしかもしれない。鈴鹿市も懸命に体協の指定管理者随意契約に動いたが、選定委員会の反対などで不調に終わった

▼これぐらいは―。