伊勢新聞

2019年5月12日(日)

▼「県民の声」が3年ぶりに増加したというので県のホームページにアクセスしたが探せなかった。「お答えします『県民の声を受けて』」のサイトに5月公開分の6件しか掲載されていない。ほかに「5月までの対応件数35件」の分野別分類があるだけ

▼30年度どころか4月も見られなかった。議員定数に対する意見が相次いだというのに確認できないのは残念だが、5月の分で片りんを思わせたのが「県議選無投票当選について」。自身の選挙区が3回連続無投票で、これ以上続くなら今の定数2を1に減らせという意見。「全議員に周知いたします」と議会事務局が答えていた

▼「県民の声を施策へ反映した」という紹介もある。公選法改正で幼児など未成年者を投票所に同伴できるようになったことを記者会見や県政だよりで告知して投票率向上に役立てよという意見に選管事務局がポスターやチラシ、選管のホームページで周知していると回答。さて「施策へ反映」になるか

▼教育委員会の29年度全国学力テスト調査報告書について、目次にページの記載があって本文にはない。「間違いをチェックする仕組みはないのでしょうか」と指摘され、陳謝しページ番号を入れて再掲載したと回答。水面下でもミスを繰り返していることをうかがわせはするが、これも「施策へ反映」になるのかどうか

▼「県民の声」はかつて6年分ほど掲載されていた。外国人への差別的表現が指摘され「精査していく」としたのは一昨年5月。「精査」という行政用語は、危ない橋は切り落とす、の意味だったのかもしれない。