2018年9月11日(火)

▼「リコール運動の時、議会は機能していない、市民目線になっていないと吹聴された。今はしっかり議会を機能させ、より権限の強い百条委員会を設置した上で徹底的に調査しなければならない」

▼自治会集会所改築補助金問題で百条委員会設置を決めた松阪市議会の中島清晴議員の討論。本紙『まる見えリポート』は「痛烈な皮肉」と書いた。「リコール運動」とは、山中光茂前市長の辞職表明を契機に支持者らが起こした議会解散請求。運動の中心が問題の自治会の当時の会長だった田中正浩議員。百条委設置の趣旨とは別に、前市政から続く議会の不協和音がにじむ

▼とすれば「行政側にそんたくがあったかは別にして、その時期に起こったことに大きな意味」の方は皮肉というより、疑惑の直接的表明か。2枚の領収書が出てきて高額な方に基づいて補助金が支払われていた。森友問題を連想させ、同じ疑惑を背後に感じさせるということだろう。議会のあつれきの域を超えている

▼百条委委員長は、田中議員と同じ会派の海住恒幸議員。これまで役員選出には〝カヤの外〟で、就任は「番狂わせ」とブログに書いた。戸惑いが伝わる。設置への賛成討論ながら「(追加発注の)可能性があった」「修正申告できないと思い込んでしまったと推測」。言わずにはいられなかったということだろう

▼竹上真人市長は再発防止に向け「性善説に立っていた」。「行政は性悪説で」と言ったのは、フェロシルト事件を反省した野呂昭彦前知事である。耐震偽装問題を引用して語った。そんたくか、またも性善説か。やれやれ。