伊勢新聞

2018年1月28日(日)

▼雪の災害対策本部を設置した市町を掲載した三重県ホームページ(HP)に、台風21号関連の伊勢市の災害対策本部も混じっていた。対策本部を災害別には表記できない「システム上の理由」だと説明した鈴木英敬知事が「システムの問題としてはならない」。苦々しい思い、察する、察する

▼県が市町に全国瞬時警報システム(Jアラート)の点検を要請した直後、点検作業中の四日市市がミサイル発射情報を誤送信したことがあった。事が起きると出るミスを氷山の一角とみるか、不具合や欠陥を修正できて精度があがったとみるかはともかく、知事が陳謝するのはミス防止策として悪くない。担当者、所属部門の緊張感は増そう

▼やはり県のHPで県公報の次号の目次が掲載されていた方のミスは知事の陳謝どころか、担当課が「一人で作業していた。今後は複数で確認する」。陳謝自体、したかどうか

▼「校正恐るべし」は新聞界の格言で、誤植をどう減らすかは悩みの種。所属長が全体会議で経緯報告したり、記者、所属長がそれぞれてんまつ書を自筆で提出したり。毛筆という社もあった。緊張感が注意力をうながすと考えるからだ

▼野呂昭彦前知事が公約として語った原発関連の記述が意図と違うと全国紙に訂正を求めたが応じてもらえなかったと怒っていたことがある。メンツに関わるとの気風があったのだろうが、最近は一段だった訂正が二段見出しになった

▼コラム末の日付が2017だったと新年早々「おわび」していた全国紙もあった。訂正減少策とばかりはいえないが、緊張感は否応なく増していよう。