2017年11月17日(金)

▼県議定数を問う県民アンケートで、意見募集とeモニターの結果が正反対だったことについて、津田健児議員が「真逆の理由を考えるべき」

▼昔、常任委員会の請願審査で、署名数の重みを主張する委員に対し、津田議員の父、勉議員が署名などいくらでも集めてみせるという趣旨で反論したのを思い出す。近所を戸別訪問する方法だと、反対の意思が固いテーマでもない限り署名に応じる人が多くなるのは処世術として当然というのである

▼民主主義の基本は国民の意思を吸い上げる適正な選挙から。選挙でない場合、まず吸収方法が適正だったかから吟味しようというのだろう。親子であるという気がする

▼選挙区調査特別委員会の審議は、それぞれの立場、思惑の違いを含めてうなずける内容だった。正副委員長の中間案も理解できなくはない。が、議会は議論する場ではあるが、もっとも重要な機能は相反する利害得失を調整する場だということである。その機能に大きな疑問符がついた

▼定数や役員選出がすんなり決まることはめったにない。それを解決する最終手段が「強引な個人攻撃」や「時間切れ」。役選議会最終日に禁足令をかけ、午前0時から数時間単位に日程延長し、もうろうとなる明け方に決着したこともある

▼改選前の特別委は、定数変更の実施を次々回に先送りし「時間切れ」の手法をぎりぎり活用しなかった。県民アンケートも、調整機能を県民に丸投げした

▼自民党絶対多数のころ、議会運営を主導する役員に対しミニコミ紙が「三悪人」と書いたことがある。今は、善人ばかりに違いない。