2017年11月6日(月)

▼サッカー全国大会で優勝して間もないころ、四日市中央工業を訪ねた。サッカーは好きだ。全国的にレベルが低いころの北海道で、中体連で優勝したことがある。全国レベルの技術を見たかったのだ

▼案に相違してグランドに部員の姿はなく、監督が一人。「全国トップレベルを維持するのは県立高校では無理」と雄弁だった。これからはクラブチームの時代、そちらを志向するみたいな話だった

▼全国大会出場を逃した昨年、後任監督が、学校にこれだけの設備、環境を整えていただいたのにという趣旨を話していた。「基本理念」の目標筆頭に「ワールドカップで活躍できる選手を育成する」。県立高をクラブチーム化させるということか

▼運動部員の越境入学が群を抜いていたのもその一つかもしれない。別の高校の校長が「一方で国体に向けての要請はあるし」と新聞に。処分できるならしてみろと言っているように見えたが、その通りの経過をたどった

▼昭和50年の三重国体で1位になって以来、県は順位を落とし続け最下位へ。無理もない。平成13年の全国スポレク祭開催を前に競技スポーツから生涯スポーツへかじを切っている

▼とこわか国体で再び競技スポーツへ。三重国体ではなりふり構わず運動選手を県、県教委職員に採用したが、とこわか国体では有力校への県教委要請をお墨付きに、ルール違反を正当化するということだろう。県は特別臭い物にフタをする体質とは思えないが、国体までの期限付きならフタをするに違いない

▼今話題のブラック部活動が波及してくる予感をフタをした先に見る。