2017年10月26日(木)

▼コミック本を万引した小学生が店員に取り押さえられたのが新聞記事になるのかと思ってよく見たら小学校の教員だった―というのは半ば冗談だが、「所持金はあったが、どうしてもほしくなったので盗んでしまった」というのだから、また小学生と区別しにくくなると言ったら小学生に失礼か

▼教職員の犯罪といえば盗撮とわいせつ行為だが、窃盗もありますよということだろう。校長が管理しているPTA会費などを借金やギャンブル代に充てていたのだから、何でもあるには違いない

▼「県民の信頼を著しく損ない極めて重く受け止めている。服務規律の確保について徹底し、教職員の一層の資質向上に努めていく」とそのたび言い、言ったそばから事件が起き、また同じことを言う。今回も、廣田恵子教育長が「教育に対する県民の信頼を著しく損なうことで重く受け止めている。あらゆる機会に事故防止の意識高揚や服務規律の徹底を図り、再発防止に努める」

▼県教委と言えば、県がカラ出張問題で揺れているさなか、それから2年間、カラ出張を続けていた。神戸製鋼や日産自動車ではないが、自浄能力というのは期待できない組織なのかもしれない

▼いつぞや桑名市で市長の私設秘書なる人物が市政に介入して問題になったことがある。同時に不祥事が連発したが、上がそうならこっちもこっちだと、モラルが低下したせいと言われた

▼越境入学問題で、ルール違反に協力した教員も、それ以上に「責任は重い」(廣田教育長)県教委職員も、誰もとがめられなかった。モラル低下がまん延するのは仕方ない。