2017年10月2日(月)

▼昔、ある県幹部の人物評で「剛球一本やり」と書いた。その後、話しかけられることが多くなり、過去の政策決定過程を聞いたが、ちっともおもしろくない。ほとんど上の空だったが、何度目かに「どうだ、オレにも変化球があるだろう」と言ったのでハタと気がついた。「剛球一本」ではないと言いたかったのだ

▼岡田克也元民進党代表は、旧民主党代表で臨んだ平成17年の郵政選挙で使った自身のキャッチフレーズ「直球うんぬん」が気に入り、今もホームページのトビラに「直球、健在」を掲げる。かつては主義主張、信念を変えぬことから「原理主義」と呼ばれた。ともに自民党を離党して政治の師と仰ぐ小沢一郎氏に初めて反発したのは、同氏が旧新進党解党を宣告した時だ

▼全党一丸が信念。希望の党合流の動きに、真っ先に無所属出馬でも言い出すかとも思ったが、沈黙してきた。政界の変化の時は必ず書き込むブログも、安倍晋三首相の解散宣言会見を批判した先月26日以来、更新されていない

▼そのブログには「政権交代可能な政治、それを実現できるのは、地域に根を張り、実績を重ねてきた民進党」と書いている。小池新党は「小選挙区で勝てない人たちの駆け込み寺」と。代表選の時は、戦術的に協力はしても「理念・政策が合わないのに全面的に協力しあうということはできない」。はい今日から希望の党ですとは言えまい

▼30日になっても「全体の交渉を見て立場を決めたい」。決断は大勢が決まってからということか。変化球でも投げたくなったのかもしれない。切れは期待できない。