伊勢新聞

2017年5月17日(水)

▼第二会派の自民党が会派内の定数、選挙区割り案を一本化して、定数は第一会派の新政みえと同じ四七。三谷哲央委員も評価して、この数字を軸に県議会選挙区調査特別委の正副委員長案が策定されることになるのだろうと思ったが、ふたを開けたら定数は二多い四九だった

▼まったく議会は何が起こるか予断を許さない。とはいえ、各会派に定数、区割り案を提出させておいて、そのどの案とも違う案で一両日でまとめようという。「時間が足らない」と怒る今井智広委員(公明党)に舟橋裕幸委員長は、大会派ならともかく「公明党さんは二人なので何とかご努力を」と言い放った。どうとでもまとめることができた我々正副委員長を見習ってくれということか

▼条例の鳥羽、志摩の合区を解消して計一増として、各定数一だった東紀州を合区にしてまた一増した。「理解に苦しむ」という指摘に舟橋委員長は「確かに矛盾。一年間の議論で得られた意見などを勘案し判断した」「南部地域の実情を反映させるためには増やさざるを得なかった」

▼鳥羽、志摩は自民党の、東紀州は新政みえの顔を立てたというのなら分かりやすいが、事ほどさように区割りの矛盾をすべて解消するのは困難だとしても、定数という土俵まで広げては何でもありどころか、これまでの議論の積み重ねは何だったのかということにならぬか

▼長田隆尚委員が「急ぐことになってまた見直すことにならないよう」。皮肉か、予兆か。急いでいるのは、「委員長報告が経過の報告に終わるのはじくじたる思い」という舟橋委員長ということだろう。